大局観を意識しよう【ハースストーン バトルグラウンド】

テクニック

テクニックや知識は大切ですが、実践ではそれに従って固定的になるのではなく臨機応変にプレイします。知っている定石を状況に応じてどう当てはめるかを考える必要があるんです。その時に大切なのが、周りを見る大局観・直感のような感覚です。それについて説明します。

大局観とは?

ボードゲームに置いて、部分的なせめぎ合いに捉われずに、全体の形の良し悪しを見極め、自分が今どの程度有利不利にあるのか、堅く安全策をとるか、勝負に出るかなどの判断を行う能力のこと。

大局観に優れると、駒がぶつかっていない場所から意表を突く攻めを行うなど、長期的かつ全体的な視野のもと手を進めることが可能となる。反対に大局観が備わっていなければ、盤上の一部での駒のぶつかり合いや、短期的な駒の損得しか考えられなくなる。

Wikipedia

俯瞰するメタ的な視点、自分や周りを一歩引いて見ることのようです。バトルグラウンドで言えば、

このミニオンがいるから・この部隊を組んでいるから、これを買う。

このミニオンを買えば盤面が一番強くなるからこれを買う。

といった一次元の視点でしか考えていないようなプレイは大局観が十分に備わっていません。

大局観が優れていれば、狙う順位、そのために必要な強さ、そのために必要なミニオンや動き、全力を尽くす一戦、本当に必要なプレイなどが分かって、思い通りに目標を達成しやすそうです。

本当に必要なミニオンや動きを選択する

同じプレイでも、そのプレイをするに値するかどうかは状況によります。そのプレイの強さが許されるときでなければ選択しません。

例えば、よくある+2/+2のバフミニオンを買うかどうかです。序盤は悪くない動きですが、中盤や終盤では動きとしては地味であり、状況を解決できるようなパワフルな動きではありません。特に劣勢でそれをしても次の戦闘で負けそうなら意味のない動きです。

終盤の《動物園の奇術師》《強殻のクズ拾い》などにも同じことが言えます。バリューとしては高い動きではあったとしても、よりパワフルな動きが必要だったりします。例えば《ブラン・ブロンズビアード》の代わりに置き換える《献身の英雄》のような優秀なミニオンが必要な場合など。

許容されるか否かのボーダーラインは、様々な視点を元に判断します。

  • 自分の強さ、周りの強さ
  • 方向性が必要なのかどうか
  • コイン効率
  • 時間感覚、そのプレイのバリューが出るまでゲームが続くか

などです。さらにその中からどの視点が重要なのか決めなければ判断できません。視点によってボーダーラインが違ったりしますから。様々な視点が必要だからと言ってそれらをごちゃ混ぜに考えても結論は出なかったり意味不明になったりします。重要なポイントを捉えて、そこから離れないのが大切。

どの視点が重要なのかは今までの経験からくる直感で決めたりします。

方向性を見つけるのが一番大事そうだからリロールしようか?
でも次の戦闘で勝ちたいからそこそこのミニオンで妥協?

大事なものはどっちなのか、それを先に決めようよ。

負けたくないからといってボーダーラインを超えていない弱い動きで妥協してはいけません。順位を上げない、自分を助けない動きをしても意味がないです。負けたくないからといってリスクを取らない、デッドターンになるのを恐れてリロールしない、などは良くないです。プレイの良し悪しとリスクの大きさは関係ありません、リスクを取るのが良いプレイのときもあります。

目指す順位に応じて、必要な強さと全力を出すポイントを決める

自分や周りの強さやゲーム展開の速さを見て、目指す順位の落とし所を決めます。そこから必要な強さを想定し、どこで全力を出せばいいのかを判断します。カードゲームの方のアグロやコントロールの概念に近いです。アグロであればゲームが長引けばコントロールされて負けるので、その前にアクセルを全開(ここが全力を出すポイント)にして瞬間速度で上回って一気に倒す必要があったりしますよね。

目標の順位は自分や周りを見て決めます。例えばマーロックやドラゴンなど上位の部隊がいればメカで1位を取るのは難しかったりしますし、それらがいないならメカでも1位を狙えたりします。

目標順位全力を出す一戦・備考
6位〜生き残るために毎ターン盤面が最大に強くなるようにする、酒場グレードをあまり上げない。
4位〜トップ4決定戦(4人程度が致死圏内に入っていて次で一気に死にそうな一戦)に全力を尽くす。
2位一番強い人以外の人(A)との戦闘に全力を尽くす。残り3人で交互にマッチングするような場合、次勝てばその次に一番強い人とAがマッチしてAが死にそうな一戦。
1位リソースを溜め込む、負け筋を考えてそれを警戒する

全力を尽くすというのは、コイン効率やミニオンのバリューを考えずに、その瞬間に全てを出し切ることです。例えば《強殻のクズ拾い》が1体にしか効果がないのに使ったり、手札に抱えていたペアを諦めて売って盤面を強化する資金にしたりします。

他のプレイヤーをよく見る、自分のことばかり考えない

自分のやりたい動き・組みたい部隊に熱中するのではなく、周りを見て動きを修正すべきです。例えば次の対戦相手の全てのミニオンをすでに一撃で倒せるのに《メタルトゥース・リーパー》でさらに攻撃力を高めても意味がないですよね。獣部隊や断末魔部隊に《ザップ・スライウィック》を置いたり横薙ぎ攻撃ミニオンの配置を変えたり。メカやマーロックに《不安定なグール》を置いたり。

さらに決勝戦で連戦になりそうなら、どちらがより成長速度が速いかを見ます。例えば相手が《ブラン・ブロンズビアード》を持っていて成長速度で負けているなら、早期決着したいので次の一戦に全力を出します。逆に自分だけに体力に余裕があって死ぬまでに1回でも勝てば良いのなら、数戦は負けを覚悟してリソースを溜め込み、部隊の強さが最大になるタイミングで一気に使って勝負を決めたりもします。