「ダークムーンの景品」環境でレートを上げるコツ【ハースストーン バトルグラウンド】

メタ

「ダークムーンの景品」によって10コイン目以降に劇的に強くなるプレイヤーが出てくる環境です。このパワースパイクに耐えられないプレイヤーが3人程度は早い段階で脱落します。この時間帯をいかに耐え抜けるかが大切なので、そこを中心にレートを上げるコツを紹介します。

環境の特徴と時間帯ごとに意識すべきこと

5コイン目でグレード3になるべく上げない

5コイン目で酒場が弱い時にグレード3に上げると、盤面が安定するまでに大きく体力を削られるリスキーな展開になるのは以前から同様です。少ないリロールで良いミニオンを買えるかどうかという運の影響を強く受けます。

そのリスキーさが「ダークムーンの景品」によってより大きくなっています。景品ターン1(6コイン目)で出る《ストームウィンド魂》が強力で、グレード3で良いミニオンを買えたとしても横並べの数で圧倒されてなかなか勝てません。なので以前にも増して、なるべく5コイン目はグレードを上げずになんとか酒場のミニオンを買う方向でプレイする方が良いです。

10コイン目以降のパワースパイクを耐え抜く

10コイン目以降、景品ターン2で手に入れた景品を使って劇的に強くなるプレイヤーが出てきます。そういったパワースパイクを起こしやすい景品は《店のおごり》《酒場の進化》《ブランの祝福》です。これらで高グレードのミニオンを複数並べられます。

酒場グレードを上げつつ高グレードのミニオンを並べます。
高グレードのミニオンを複数並べます。
《カドガー》とトークンミニオンのコンボで大量の高グレードのミニオンを並べます。

これらに《無貌の酔客》が加わることで高グレードのミニオンをコピーすることができ、以前にはほとんど見なかったようなトリプルの《光牙の執行者》《ブラン・ブロンズビアード》《厨房の悪夢ノミ》、2体の《魔力のアスペクト・カレクゴス》《チビラグ》などは普通です。10コイン目以降は、信じられないほど強い相手と当たっても不思議ではありません。

このパワースパイクの時間帯に3人くらいは一気に死ぬので、耐え抜けば大抵トップ4です。まずヒーロー選択の段階で、パワースパイクを耐え抜く、もしくはパワースパイクを起こす可能性のあるヒーローをなるべく選びます。耐え抜くためには、相手がとても強いと想定します。1ターンごとに十分な強さが大きく変化するので、前のターンに十分だった(余裕で勝てた)強さが次のターンには全く足りていない(自分よりさらに強い相手に大ダメージを受ける)ことがあります。次の相手がどれほど強いか、そのターンに跳ね上がるかが分からないので、念には念を入れて盤面をやりすぎなくらい強くします。

そうやっていると想定していたよりも相手が弱くて不必要にテンポ重視のプレイをしてしまう場合もありますが、それくらいで良いです。バリュー重視の手を抜くプレイを続けているとぽろぽろ負けが出てレートがなかなか上がらないからです。このゲームを最大効率でレートを上げるゲームと捉えるなら、「長い目で見て200戦300戦とやった時、いかにレートを上げるか・どうやったら下げずに済むか。」がテーマです。「勝てる時は勝てるけれども、たまに強い相手に当たって負ける、その負けが連続することもある。」というやり方は、定期的にレートが500程度減る波が来る状態です。これが来るとコツコツ積み重ねたレートが消えるので、どれだけプレイしてもなかなかレートが上がりません。

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グレード5の優秀なシステムミニオンを揃える

グレード5にスタッツを強化する優秀なシステムミニオンがいます。《光牙の執行者》《ブラン・ブロンズビアード》、それらのトリプルを狙える《無貌の酔客》です。こういったミニオンを使ったスタッツを強化する部隊は伸び代があるので上位を狙えます。特に《光牙の執行者》の混成部隊は速攻タイプで、成長が遅いポテンシャルのある部隊を早々に倒しやすいです。

光牙の執行者

良くないのは、そういったシステムミニオンを手に入れる前にグレード6のミニオンを手に入れようとすることです。グレード6で発展性を持つミニオン筆頭は《魔力のアスペクト・カレクゴス》ですが、晩成タイプで盤面が弱い状態(グレード6に早い段階でアクセスするなら盤面は弱いです)で手に入れても間に合いにくくリスクが高く受けにくいです。同じく発展性を持つ《チビラグ》はそれよりもさらに遅いのでほぼ受けられません。

そうなるとグレード6で入手するミニオンは部隊の軸にならない即戦力の用途になります。そういった即戦力の寄せ集めの部隊は、《光牙の執行者》のようなシステムミニオンを持つ部隊には勝てず上位を狙えません。《ガストコイラー》《インプママ》《タイド・レイザー号》のような即戦力が強いのは入手した直後のごく限られたターンのみですから。数ターン後、成長した30/30といったサイズのミニオンとの戦闘で大したことをできず強くありません。かといってグレードを上げるのに多くのコインを消費しているので、その段階からシステムミニオンを使おうとすると遅すぎます。なので延命のために強くない即戦力を並べ続けるしかなくなって行き詰まります。これはよくある失敗です。

タイド・レイザー号

ですので、グレード5のシステムミニオンの入手が先です。それらを使って盤面が強くなってその酒場グレードでやることがなくなってきてから、酒場グレードを上げます。体力に余裕があってグレード6にアクセスできそうだからといって飛びつくと失敗パターンになりやすいです。それをすると、せっかく《エリーズ・スターシーカー》《森番オム》のような強いヒーローを使っていても悪くて5〜6位、良くて3〜4位という残念な結果になるかもしれません。酒場グレードを上げるのが得意なヒーローだからといってそれに囚われる必要はありません。酒場グレードを上げるのが得意ならコインに余裕があるので、その分をグレード5の強力なシステムミニオンを集めることに使えます(グレード5に上げてからの「発見」で即戦力のグレード6を入手して盤面を安定させつつゆっくりグレード5を周るというのはありです)。

酒場グレードを上げる理由として相応しいのは、「上げられるから・単に可能だから」ではなく、「上げる必要があるから・欲しいミニオンがあるから」です。明確に欲しいミニオンが分かっていてそれに直通するプレイは無駄がありません。

例えばグレード4に留まるメカ部隊を組んでいる時、例えグレード5に上げるコストが0になっても上げない方が良い場合があります。グレード5に欲しいミニオンがなく、上げると不必要なミニオンが酒場に混ざるからです。

最強は《カドガー》トークンコンボ

「ダークムーンの景品」の景品ターン2(10コイン目)の《ブランの祝福》で、《カドガー》とトークンミニオン(《野良猫》《マーロックのタイドハンター》)を使って大量のトリプルを組むプレイをやりやすくなりました。以前はまず《ブラン・ブロンズビアード》を入手する必要がありましたが、そのステップを飛ばせます。10コイン目の前に《カドガー》やトークンミニオンを用意しておくだけでセットアップになります。これで大量のグレード6を入手して2体の《魔力のアスペクト・カレクゴス》と《赤のナディーナ》を揃えるのが目標です。

獣・マーロック・ドラゴンのいずれも禁止されていないゲームでは、《カドガー》コンボを狙うプレイヤーが多く、成功したプレイヤーが大抵1位です。《光牙の執行者》のような普通の部隊はこれには及ばないので2位以下です。トークンは獣が禁止でマーロックだけでも不可能ではありません。ドラゴンが禁止の場合、狙うのは2体の《チビラグ》を軸にしたエレメンタル部隊になりますが、ドラゴンほど即効性がなく「聖なる盾」も少ないのでパワーが落ちます。

このコンボは狙ってするというよりはできるときに行います。パーツを集める余裕があるほど盤面が強いかや《カドガー》を入手できるかなど流れ次第です。できる流れの時はあまり迷いません、迷う程度ならリスクが大きい状態なので狙うのは際どいです。

成功すれば高確率で1位を取れ、その日のレートの変動はこれをどれだけたくさんできるかにある程度依存しますので重要な引き出しです。ちなみにこのコンボを行うターンは、雇用フェイズの時間が多いほど完成した時に強くなりやすいです。再接続を行うことで戦闘フェイズをスキップできるので、それによって雇用フェイズの時間を増やせます。ですので高速で再接続を行う手段はこれを行うプレイヤーと対等に戦うためには不可欠です(このことについてはいずれ詳しく書きます)。

相手をノックアウトしてレートが上がる順位を確定させる

トップ4に残った後のトップ2を決める戦闘は大切です。3〜4位ではあまりレートは上がらず、1〜2位を取ってこそレートが上がります。ですのでレートが上がるかどうかを決める戦闘はそのゲームでの成果を決める大切な一戦です。

ここでは1位になれるポテンシャルを削ってでも相手をノックアウトすることを狙います。《光牙の執行者》や《ブラン・ブロンズビアード》といったバリュー重視のシステムミニオンを売って即戦力と入れ替えるタイミングです。やりたいことや楽しいことよりもレートを上げることが目的なのを忘れず、相手を倒してレートが上がるのを確定させます。相手も全力なので、こちらが全力を出さなければバリューを抱えたままノックアウトされます。特に体力が20程度ある1位の状態で1回負けても耐えられそうに見える時などは注意で、こちらが手を抜いて相手が全力だと一撃で削り切られたりします。

綺麗に勝ち切ろうとしない。ぐちゃぐちゃの汚い盤面でお互いにノックアウトし合う段階。

ゲーム全体で意識すべきこと

そこそこの選択肢で妥協する

酒場でそこそこのミニオンが並んでいてそれなりの盤面を作れそうな場合、それで妥協します。そこそこの提案がされているのにそれを拒否し続けた場合、自分の要求が高すぎて酒場がそれに応えられないことが出てきます。提案を拒否して酒場グレードを上げたりリロールしたりした後に良いミニオンが出なければかなり不利になります。ミニオンの品質が際どくて迷った時は、「200戦300戦とやり続けてこれを拒否し続けた場合、どうなるだろうか?」と考えて「拒否するのはわがまますぎる」と判断すれば妥協します。

運が良くない時はミッドレンジタイプの部隊で粘る

トリプルの《光牙の執行者》を手に入れたり、《カドガー》トークンコンボを行ったりできるのは運が良い時です。そういう運が良い時は勝ちにいけますが、多くの場合そうではなく普通の運です。運が良くないというのは、強いミニオンを買えておらず盤面が弱かったり、トリプルを組めていなかったりする時です。そういう運が良くない時、自分は勝ちを狙う側のプレイヤーではないことを自覚して、レートをなるべく減らさないことを目標にします

具体的にはグレード4に留まって早い段階で強さを持つミッドレンジタイプの部隊を組みます。これらは強さのピークが早い時間帯に来る代わりにロングゲームになった時の伸び代はあまりありません。こういった部隊で耐えて、他のプレイヤーを倒すことで自分が下位になることを避けます。

  • 《ハジキロボ》《鉄の師匠》などを軸にしたメカ部隊。
  • 《筆頭家老エグゼクタス》《パーティ・エレメンタル》《バリバリサイクロン》などを軸にしたエレメンタル部隊。
  • 《キラジの先遣者》《帝国の腕》などを軸にした挑発部隊。

タイムアウトだけはしない

「ダークムーンの景品」の登場でより一層、雇用フェイズの時間が不足しがちです。タイムアウトしてプレイが間に合わずに負けると後悔が残って良くありません。雇用フェイズが始まったら常に目の右端で時計を感じながら時間配分を意識します。

運が悪くても判断ミスをしても負けても何でも良いので、とにかくタイムアウトだけはしない。