広く太く戦う、パワーの高いミニオンのみを買って安定する方法

テクニック

パワーの高いミニオンのみを買い、そうでないならグレードを上げるやり方は、強欲で危なそうに見えますが安定します。最高のプレイヤーの一人であるXQNさんの対戦を見て学んだそのやり方を紹介します。

XQN_TheSad - Twitch
Hi! I go by XQN and I am one of the best Hearthstone Battlegrounds players. Welcome 🙂

プレイの流れ

パワーの高いミニオンのみを買う

パワーの高いミニオンパワーの低いミニオン
価値を確保できるタイミングその瞬間に、確実に将来に、場合によっては
制限なしあり

パワーが高いのは、テンポがある、またはバリューが高いミニオン

宵越しの博打打ち

これらは、買うと同時にその価値を確保できます。それ自体のその瞬間の価値の高さに納得して買うわけです。だから「買わなければよかった。」と後悔しません、安定しています。

また、何か特定のミニオン群のみの受けになっているわけでなく、そういう縛りがない点でも安定しています。なぜなら、テンポがあるならそれで体力を守れて後々その猶予で好きなことをできて選択肢が広がるからです。そこに特定の方向性でないとダメといったような制限はありません。また、バリューは好きな時にテンポに変換できるので、万能の受けと言えるからです。

まとめると、今に注目していて、制限がありません。

パワーが低いのは、テンポがない、かつバリューが高くないミニオン

相性の良いミニオンがいて買ってすぐにテンポを出せる場合は、そうではなくなります。

「仇討」関連が引ければ強いです。
獣や《タイタス・リーヴェンデア》などが引ければ強いです。
《多重現実の支配者》《マグマーロック》などが引ければ強いです。

これらは、それと相性の良いミニオンを将来引けた場合に大きな価値を発揮します。どうなるか分からない不安定な将来に投資しているようなものです。だから相性の良いミニオンを引けるかどうか次第で、安定しません。それを引けなければ、弱いミニオンを買ってしまった、コインを無駄にしてしまったという不利な状況を招きます。

まとめると、将来に注目していて、制限があります。

パワーの高いミニオンを買えないならグレードを上げる、体力が続く限り顔面で受ける

パワーの高いミニオンは安定しているので、こればかり買えたら結果も安定します。パワーの低いミニオンを多く買うとそれに応じて結果も安定しません。

パワーの高いミニオンを引けていれば、それは引きの良い状態。プレイは難しくありません。ただいつもそうではなくて、問題は引きが悪い、パワーの低いミニオンばかりが並ぶ時です。そういう時、妥協してそれを買うと安定しません。だからそれを拒絶してグレードを上げます。いつまでそうやって拒絶できるかというと、体力が限界に達するまでです。もうこれ以上は死んでしまう、となるまで我慢して顔面で受けます。

つまり序盤に限って言えば、5コイン目にグレード3上げ、それでもダメなら6コイン目にグレード4上げです。その行き止まりまで進んだらそれ以降は選択の余地がないので、ようやくミニオンを買い始めます。こんな風に妥協して不安定になるよりも先に体力を支払います、その方が安定します。引きの悪さに屈して妥協すると安定するラインが折れてしまいます、支払えるものは支払ってラインを保ちます。これは序盤に限らず、中盤以降にそのグレードに留まるのか上げるのかといった選択でも同様です。これがとても大切なポイントで、引きが悪いときにどれだけ安定できるかを、つまりレートの高さを決めます。

Q
体力の限界とは?
A

序盤では25あたり。そこで負けたら、体力はもう後1回しか負けられないかもしれない危険エリアに落ち込みます。そこで死体が発生していなければその次の戦闘で負けて8位になるかもしれません。どういうルートで8位があり得るかを基準に判定します。それを過ぎたならその次はダメージキャップを上回る16。ただ盤面の強さ次第で、もしとても強くなれてそれ以降負けないのであれば1までです。

広く、太いイメージ

こんな風に買うミニオンの質を厳しく選別して少しでも気に入らなければ拒絶してグレードを上げるのは、一見強欲で危険なプレイスタイルに見えます。実際はそうではなくて、受けが広くなるように、太く、より安定しようとしているだけです。逆にパワーの低いミニオンを買って体力を守ろうとするのは、一見堅実で安定を目指しているように見えてそうではないです。受けが狭くて、細くてリスクのある道を進んでいます。体力が許す限りは、太くあって良いんです。体力はリソースです。支払えるうちに支払っておかないと、後でもっと大きな、死んでしまうほどの取り立てがあったりします。つまり先に体力を支払った人に一気に破産させられたりします。

手が止まったなら、難しい盤面、引きが良くない時。そういう時、こういう自問自答をします。

パワーの低いミニオンを買おうとしてない?それって弱くない?狭くない?

驚くかもしれないけど、もしかして今グレードを上げられない?上げてもいいんじゃない?

もっと綺麗に動けない?パワーの低いミニオンを買うんじゃなくて、売って売ってグレード上げとか。やってしまっていいんじゃない?

そのトリプルは当然、グレード6「発見」だよね?まだ体力はあるよ。高グレードの方が、広くて太いよね。

この方法のメリット

来たるべき時に合格点を出しやすくなる

来たるべき時とは、最初に死ぬ人が出始めてから、トップ4が決まるあたりまでの時間帯。負けるかどうかが決まる緊張感のある大切な時間帯です。この時に強さを最大にして乗り切るのが目標。序盤に弱い盤面で体力を削られても、それはマラソンで言えば通過点でしかなくて、ゴールの採点ポイントはもっと後です。ゴールの時に強さを最大に合わせるのが大切です。これまで溜め込んできたリソースを吐き出す時です。

この採点ポイントで、強い盤面になりやすいです。というのも、広く太くプレイして勝負のラインを保って妥協していないので、「そのゲームで何をやるのか、部隊の方向性はどうするのか。」という一番大切な課題をクリアしやすいからです。つまり受けが広いので、その時まで全く方向性を受けられていないということがあまりありません。何らかの方向性を得て、やることをやっているわけです。

逆に狭く細いと、受けが狭いですから、将来が制限されています。うまく目的のミニオンを引けていれば良いですが、そうでないと方向性が定まらず路頭に迷います。それだと来たるべき時に合格点を出せません。

スコアボードを時間経過ごとに見れば、ラインを保っている人は引きが悪ければ最初に一気に体力が減って最下位あたりになります。ただある時点でその減少は大体残り体力18~25あたりでピタッと止まります。それで来たるべき大切な時間帯では、結局1~2位あたりになっていたりします。また、他の人がオールインしないといけない時に15のダメージキャップの圏外にいて死ぬ危険がなく、選択肢が広かったりします。ラインを保っていない人はその逆。最初は体力が高いですが、ある時点からガクガクッと落ち込んで大事な時間帯で危険エリアに入ります。

ラインを保っている人と保っていない人との戦闘

ラインを保っていない人からすれば、突然対処不能のゴリゴリに強い盤面が出現します。どれだけぶん回ればそうなるのか分からないほどで、平凡な盤面では対抗できずに大ダメージを受けて倒されます。

それはラインを保つことで作られています。方向性を得た盤面は強いですし、それ以上にタイトに動いているとそれがタイトであるほどその後の強さはバネのように跳ね上がります。XQNさんの対戦を見ていると、為す術もなく倒されていく多くのプレイヤーを見ます。普段プレイしていてとても強い盤面に遭遇して倒されるのは、そういうプレイヤーの一人になっている、つまりよりラインをタイトに保った人に負けているのかもしれません。ただぶん回っているように見えてそうではなく、なるべくしてそうなっているんです。

安定する

XQNさんの場合、連敗があっても最終的なレートは高いです。長期的に見れば安定しているからです。負けるには多くの条件が重ならないといけません。

  1. パワーの高いミニオンを引けない、引きが悪い。
  2. パワーの低いミニオンを拒絶してグレードを上げ続けた後、グレード4でもなおパワーの高いミニオンを引けない。
  3. 得たパワーの高いミニオンを配置しても戦闘で負ける。
  4. 来たるべき時の有利な戦闘で、当たりが悪く負ける。

最後まで引きや当たりが悪くあり続けるというのは稀です。

プレイが簡単になる

一番大切なものを定めるので、方針が定まってプレイがグラグラせずに簡単になります。一番大切なものは、ミニオンの品質。その品質が得られるまで、体力を支払い続けるだけです。そこが限界に達したら、買えるミニオンを買ってテンポを出します。