ヒーロー《ミルハウス・マナストーム》の解説です。ミニオンをたくさん買えて序盤に強いので下位を取りにくいのが強み。リロールしにくく特定のミニオン群を探すのは苦手ですが、種族が増えた関係で普通のヒーローであってもそれは難しいので欠点が和らいでいます。バランス調整によって酒場グレードを上げるコストが1増えましたが、それでも十分に強いです。
特徴
常動型ヒーローパワー:マナ嵐
ミニオンのコストは2ゴールド。入替のコストは2ゴールド。酒場グレード(アップ)のコストが1増える。開始時の手持ちは3ゴールド。
序盤〜中盤で非常に強い
盤面が埋まっていない序盤では、なんでも良いからミニオンを買って盤面を埋めることが重要です。手数が多くなるのでその点で優秀で酒場グレード3くらいまでは圧倒的な強さです。序盤で強いと長期的な視点でプレイできるようになる上に下位を取りにくいのでそれだけで大きな価値があります。それについては以下で詳しく書いています。
酒場グレードを上げるプレイを正当化しやすい
酒場グレードを上げるかリロールして何かしら盤面の強化をするかの選択はよくあります。このヒーローはリロールが2コインと高額でリロールした後に使えるコインの数が少ないため良い動きに繋がりにくいです。つまり「特定のミニオン群を探す」ような動きが苦手です。なので「リロールするくらいであれば酒場グレードを上げる」選択肢が有力になります。そのままターン終了して次のターンになれば酒場は入れ替わっていますからね。他にも以下のような理由があります。
- 酒場グレードを上げれば酒場に並ぶミニオンの数が増えてより1リロールごとに多くのミニオンを買いやすくなる
- 序盤に強くヒーローの体力を守れているから安全に酒場グレードを上げやすい(これは強いヒーローによくある特徴です)。
これはリロールしても報われることが少ない現環境(3月20日)では良いことです。
普通のヒーローであっても特定のミニオン群を探すのが難しいので酒場グレードを上げるのを優先しがちです。種族が増えた関係で酒場に薄く広く様々な種族のミニオンが並ぶので、リロールしても狙っているミニオン群が見つかりにくくなっているんです。そうすると1ターン丸々リロールするだけで終わるデッドターンになりかねず、それに比べれば「酒場グレードを上げる」のは安定する動きです。少なくとも高グレードのパワーの高いミニオンを並べやすくなりますから。
《ミルハウス・マナストーム》はリロールが苦手ですが、そもそもそのリロールが良い動きに繋がりにくいので欠点が和らいでいるんです。
買うミニオンの水準は低めで妥協する
リロールのコストが大きいので普段であれば買うか微妙な水準のミニオンでもとりあえず買っておくのはありです。「今は必要なわけではないし有効に活用できないけど、後々良い動きに繋がるかも。品質としては高い、買い逃したくない。」というミニオン、例えば《アルガスの守護者》や《原始フィンの見張り番》などをキープしたりします。そうやってあれもこれもと買って結局1ページのミニオンをほとんど買い尽くし、リロールをせず、コインを綺麗に使いきれないなら手札に抱えておく、というのはヒーローパワーを活かしている良い動きです。
普通にプレイすれば能力がマイナスに働きかねない
ミニオンのコスト | リロールのコスト | 初期の手持ち | |
《ミルハウス・マナストーム》 | 2 | 2 | 3 |
通常のヒーロー | 3 | 1 | 3 |
1回リロールするごとに少なくとも1体以上買わなければ通常と比べるとコインを失っているのと同じです。種族のシナジーやトリプルのパーツなどを探すためにリロールをする機会は非常に多いです。言い換えると、リロールしても酒場に1体もめぼしいミニオンがいないことはよくあります。めぼしいミニオンがいない時に、盤面が埋まっている状態であれば微妙なミニオンを買う価値がないのでリロールするしかなくなり、《ミルハウス・マナストーム》はどんどんコインを失います。またターンの最後に綺麗にコインを使いきれず、1コイン余ることはよくあります。その場合、通常は1回リロールできますがそれもできないのが痛いです。
つまり通常のヒーローのようにプレイしていては、能力がマイナスに働きかねません。なのでこのヒーローを使うならそれに合わせた部隊や動きを狙うべきです。それを紹介します。
相性の良い部隊
- 長所:多くのミニオンを買える手数の多さ
- 短所:リロールがしにくく特定のミニオン群を探しにくい
長所を活かせるような種族に関係なく多くのミニオンを買うことで強くなる部隊が合っています。ミニオンでは《花形選手》は能力を起動できる回数が多くなるので相性が良いです。逆に獣部隊やマーロック部隊のようなキーパーツやトリプルを探す必要がある部隊とは相性が悪いです。
ドラゴン部隊
ドラゴン部隊は《魔力のアスペクト・カレクゴス》が手に入った後、全ての「雄叫び」に買う価値が生まれるので受けが非常に広くなり、その点で合っています。なるべく早く酒場グレードを上げる必要がある点も、酒場グレードを上げることを正当化する性格と合っています。
これを狙って積極的に酒場グレードを上げることに加えて、ペアの確保を優先します。2コインで買えてペアを諦めて売ったとしてもトータルで1コインの消費です。通常よりもペアを抱えるコストが少ないので積極的に集めます。そこからグレード5に上げた状態でトリプルを組み、《魔力のアスペクト・カレクゴス》を探します。
混成部隊
多くの種族のバフミニオンを受けられるようになって相性が良いです。
具体的な動き
方針としては、リロールのコストが大きいのでなるべくリロールせずそのページのミニオンを大量に売り買いする手数の多さで動きの強さを出すことです。1コインが1アクションに相当する価値を持っている(ミニオンを買って売ってで消費するコインは1のみ)のでコインを大切にし、1コインを余らせた状態でターン終了することのないように綺麗に使い切ることを心がけます。うまく使いきれない場合はバフミニオンを使わず手札に抱えておいたり、トークンミニオンを買って抱えて貯金したりして調整します。手札に「手数」を溜め込み、あるターンに一気に動いて強い盤面を作ることもあります。
序盤の動きを最初のターンにトークンを買えるかどうかで分けて解説します。トークンミニオンを無料で運用できる(2コインで買って全て売却すれば2コイン返ってくる)のが強く、序盤にトークンを買えるかどうかが重要です。酒場グレードを上げるコストが1増えて、トークンがなければ酒場グレードを上げにくくなりました。トークンがない場合にかなり動きにくい点がバランス調整前の強かった頃との違いです。
トークンあり
ターン数 | 使えるコイン | 酒場グレードを上げるコスト | 動き | 盤面のミニオン数 |
1ターン目 | 3コイン | 6コイン(1→2) | トークンミニオンを買う、トークンを売る、グレード1ミニオンを1体買う | 2 |
2ターン目 | 4コイン | 5コイン(1→2) | トークンを売る、5コインで酒場グレードを2に上げる | 1 |
3ターン目 | 5コイン | 7コイン(2→3) | 1体売る、グレード2ミニオンを3体買う | 3 |
4ターン目 | 6コイン | 6コイン(2→3) | グレード2ミニオンを3体買う | 6 |
5ターン目 | 7コイン | 5コイン(2→3) | 5コインで酒場グレードを3に上げる、グレード2ミニオンを1体買う | 7 |
6ターン目 | 8コイン | 8コイン(3→4) | 8コインで酒場グレードを4に上げる | 7 |
1ターン目にトークンミニオンを買えると綺麗に動けます。5コインと6コインのターンにグレード2のミニオンを3体買うという、このヒーロー特有の手数の多さを活かす強い動きが可能です。そのために4コインのターンは酒場グレード2に上げたほうが良いです。グレード1のミニオンを配置した状態になるので戦闘で負けない可能性はありますし、ここでグレード1のミニオンを2体買うのは最序盤であまりにテンポ的すぎます。
1ターン目に買うグレード1のミニオンは単体での戦闘力が高いものを選びます。4コインのターンはトークンを売ってそれ1体で戦闘することになるからです。さらに5コインのターンに、もし酒場にトークンミニオンが売られなければそのグレード1のミニオンは売ることになります。一時的に盤面を支えるだけの用途で長く使う予定はありません。したがって《献身の英雄》《悪鬼の下僕》のような他のミニオンとシナジーするものより《メカンガルー》のような相手の《マーロックのタイドハンター》といったトークンミニオンに負けにくいミニオンを選びましょう。
7コインのターンは1体買ってちょうど盤面をいっぱいにしながら酒場グレードを上げられます。8コインのターンは盤面が強ければグレード4に上げても良いです。ここで上げないとコインを綺麗に使うのが難しく、ぎこちなくなります。
1ターン目にトークンを買えた場合、バランス調整前ほどではありませんがそれに近い強さです。
トークンなし:5コインのターンに酒場グレードを2に上げる
ターン数 | 使えるコイン | 酒場グレードを上げるコスト | 動き | 盤面のミニオン数 |
1ターン目 | 3コイン | 6コイン(1→2) | グレード1ミニオンを1体買う | 1 |
2ターン目 | 4コイン | 5コイン(1→2) | グレード1ミニオンを2体買う | 3 |
3ターン目 | 5コイン | 4コイン(1→2) | 4コインで酒場グレードを2に上げる、(1体売る、1体買う) | 3 |
4ターン目 | 6コイン | 7コイン(2→3) | グレード2ミニオンを3体買う | 6 |
5ターン目 | 7コイン | 6コイン(2→3) | 6コインで酒場グレードを3に上げる、(1体売る、1体買う) | 6 |
1ターン目にもし酒場を凍結する場合、必要ないミニオンは買ってそれを売ってから、そのターン戦闘に参加させるグレード1のミニオンを買うことで酒場の枠を1つ空けられます。
「グレード2ミニオンを3体買う」という強い動きが6コインのターンにしかありません。このヒーローらしい手数の多さを出しにくく、1体売って1体買うことでミニオンを入れ替えるような地味な動きが多めです。ただしトークンが買えなかった場合に4コインのターンに酒場グレードを上げるプレイはあまり強くないので、こちらになる場合が多いです。このプレイでは、序盤で戦闘で大ダメージを受けにくいのてヒーローの体力を守れます。
トークンなし:4コインのターンに酒場グレードを2に上げる
ターン数 | 使えるコイン | 酒場グレードを上げるコスト | 動き | 盤面のミニオン数 |
1ターン目 | 3コイン | 6コイン(1→2) | グレード1ミニオンを1体買う | 1 |
2ターン目 | 4コイン | 5コイン(1→2) | ミニオンを1体売る、5コインで酒場グレードを2に上げる | 0 |
3ターン目 | 5コイン | 7コイン(1→2) | グレード2ミニオンを2体買う(さらに1体買う、1体売る) | 2 |
4ターン目 | 6コイン | 6コイン(2→3) | グレード2ミニオンを3体買う | 5 |
5ターン目 | 7コイン | 5コイン(2→3) | 5コインで酒場グレードを3に上げる、グレード2ミニオンを1体買う | 6 |
4コインのターンに盤面を空にして酒場グレードを2に上げるのもありです。酒場に並んでいるグレード1のミニオンが弱く、1ターン目に買ったグレード1のミニオンも弱い場合に行います。1ターン目に買ったのが《卑俗なホムンクルス》のような強いミニオンであれば売るのはもったいないですからね。
ただしこのプレイではコインの使用効率がぎこちなくなります。5コインのターン、グレード2のミニオンを3体買えず、酒場にトークンミニオンがなければ残り1コインを綺麗に使いきれません。適当な「雄叫び」ミニオンを買って売ることはできます。
まとめ
- トークンあり:4コインのターンに酒場グレードを2に上げる・・・○
- トークンなし:5コインのターンに酒場グレードを2に上げる・・・△
- トークンなし:4コインのターンに酒場グレードを2に上げる・・・△
注意点
雇用フェイズで後何回リロールできるかのカウントについてです。残りコインが2〜4になると売れるミニオンと手札から逆算して、ミニオンの売り買いが終わった時に盤面が7体になる限界までリロールできます。残りコインが少なくなると「まだ1リロール残っているか?」を確認しながらリロールしていき、これ以上リロールできないページになったらそこで売られているミニオンでやりくりするプレイを考えます。このヒーローはミニオンのコストとリロールのコストが通常と違うので慣れが必要です。
具体例については以下で書いています。
強い(上の中)
方向性が定まりにくく7〜8位に沈みやすい環境では、中盤までを乗り切ればトップ4に入れたりします。序盤に強いのでそれを達成しやすい安全なピックです。バランス調整によって安定性がやや低くなりパワーがセーブされましたが、それでもまだ十分に強いです。