《イリダン・ストームレイジ》の解説

ヒーロー

序盤・中盤・終盤の全てで強いテンポを持つ最強クラスのヒーロー《イリダン・ストームレイジ》の解説です。トップ4までを凌ぐ安定感と1位を狙える終盤の強さを兼ね備えています。特徴・意識すべきこと・狙う方向性・BANによる良し悪しとその対策について紹介します。

特徴

トリプル:12/6 「先駆けの双翼」は2回の攻撃に限り「攻撃中無敵」も付与する。

バディの能力は戦闘中にバディが死んでも継続します。左端のミニオンはヒーローパワーによる攻撃とその後の相手の攻撃後もなお生き残っていた場合、2回目の攻撃をします。

序盤・中盤・終盤の全てで強いテンポ

序盤は、ヒーローパワーでミニオンのトレード能力が上がって負けにくくバディゲージを溜めやすいです。中盤は、グレード2と早い段階で手に入ってかつテンポを強化する速攻型のバディで体力を守れ、2回目のバディゲージも溜めやすいです。終盤は、トリプルしたバディが非常に強いです。このように序盤・中盤・終盤の全てで強いテンポを持ちます。

トリプルバディが特に強力でこのヒーローの軸。2回「攻撃中無敵」を付与するのはトリプル「献身の英雄」2体分と同等で、しかもこちらはスタッツが12/6と大きいです。序盤・中盤からあるテンポで体力を守りながら安全にこの勝ち筋に繋げられる点が良いです。トリプルバディを最速で手に入れられるように弱い盤面にはしないようにしてゲージを溜めることを意識します。

経済性はない

コインを得たり、ミニオンをサーチしたりする力はありません。ただコイン消費なしにテンポを得られるだけです。

「挑発」・「仇討」・「断末魔」・システムミニオンを使いにくい

通常、長く立ち塞がるのが目的の「挑発」は右端に配置しますが、そうするとヒーローパワーで自分から攻撃してしまい、バディがいない状態ではその役割を果たしにくいです。ノーマルバディがいれば、1回「無敵」でタダで攻撃できるだけで問題ありません。トリプルバディがいれば、右端の「挑発」は敵ミニオンに狙われて2回目の「攻撃中無敵」を活かせなくなって勿体ないです。

そういったデメリットを避けるために右端ではなく中央に「挑発」を配置すると横薙ぎ攻撃に弱くなります。かといって全く「挑発」がいなくても横薙ぎ攻撃には弱く、2回目の「攻撃中無敵」を得る前のミニオンが攻撃される可能性が出ます。そういうわけでどうにも「挑発」はぎこちなく使いにくいです。

右端がアタッカーになるせいで、「仇討」や《バロン・リーヴェンデア》のようなシステムミニオンを使いにくいです。それらを置く場所に困ります。さらに「挑発」を使いにくいので、それらを守りにくいです。

ミニオンが「無敵」を持つせいで、早くに死んでほしい「断末魔」は簡単には死ねないため相性が良くないです。

《海の荒くれ》が死ににくくなり、「挑発」の場所がぎこちなくなっています。「断末魔」「挑発」とシステムミニオンを使うこういった《バロン・リーヴェンデア》軸との相性は良くないです。

意識すべきことと狙う方向性

グレード1回しは必要なく、トリプルを組むことにもこだわらなくて良い

経済的な能力がなくミニオンのサーチ能力もないので、グレード1回しやトリプルを組むのが得意ではありません。こういう動きはコインカーブを整えられるヒーロー向きです。あるのはテンポのみなので、それを活かして体力を保ちながらグレードを上げて普通に売られているものを買うというミニオンの探し方の方が合っています。

「仇討」とは相性が良くないため、グレード1回しの報酬に当たりが少ないという理由もあります。

「猛毒」軸を狙う

「挑発」の場所がぎこちなく、横薙ぎ攻撃には弱くなっています。

バディの「攻撃中無敵」と「猛毒」の相性は抜群で、「猛毒」2体を両端に配置するだけで十分強いです。基本的にはこれを狙います。「猛毒」「聖なる盾」軸のミラー戦では大幅有利。必要なパーツは、

  • 《SI:セブリ》《横死の胞子》
  • 《マイエクスナ》《ヨミガエラガラヘビ》
  • 《献身の英雄》《バロン・リーヴェンデア》

こういったパーツを集めて「猛毒」の手数を増やします。トリプルバディだけでも「猛毒」のサポートは十分なので《バロン・リーヴェンデア》まではサポーターが過剰かもしれず、代わりにもう1体「猛毒」を加えるだけでも問題ありません。上限が早くきて発展性がなくなりやすく、トリプル《献身の英雄》の作成や《マイエクスナ》に《ヨミガエラガラヘビ》で「蘇り」を付与することぐらいしかアップデート要素がなくなることもあります。

注意点としては、通常のマーロック部隊のように《ブラン・ブロンズビアード》を使って発展していくようなタイプではないことです。そういう動きをするのは大抵コインを増やすような能力を持つヒーロー(バフミニオンを多く使えるほど良いからです)ですが、このヒーローにそういった経済性はありません。そして本来スペースを圧迫しないように発展した後に最後に《ブラン・ブロンズビアード》を売って《献身の英雄》を配置しますが、このヒーローの場合は最初から《献身の英雄》に相当するバディを配置してしまっています。したがって《ブラン・ブロンズビアード》とバフミニオンを置くスペースがありません。いきなり最終到達点に行ってしまっているような状態で、スタッツの強化は難しいです。

手軽で強い「猛毒」以外では《インゴウインコ》や《タレクゴサ》とも相性は良いです。

BANによる良し悪しと対策

このヒーローの「猛毒」軸は手数が多く、巨大なミニオンを作る部隊にはとても強いです。半面スタッツ不足でトークン・横薙ぎ攻撃・「聖なる盾」といった手数が弱点です。マーロックがいて、獣・メカがBANされているのが理想です。

「猛毒」を使いたいのでマーロックは必要。ただし同じく「猛毒」を持つ獣はBANされている方が良いです。というのも、《母熊》とトークンを生み出す「断末魔」を組み合わせたごちゃごちゃとした手数の多い獣部隊はスタッツの低い「猛毒」軸を強烈にカウンターするからです。同様の理由でメカもBANされている方が良いです。メカキルボア部隊にしろ《オメガバスター》軸にしろ、大量の手数でカウンターされます。

そういった種族でカウンターする以外のこのヒーローへの対策は、スタッツの強化を止めて手数を増やすことです。どんなにスタッツを強化しても「猛毒」で一撃なのでその分のコインは無駄です。横薙ぎ攻撃(「猛毒」のスタッツ次第では小さなサイズで十分)や《献身の英雄》などを集める方が有効です。上の図では、相手は《チビラグ》によるスタッツの強化を止めて、こちらを上回る手数を用意してきました。

もしくはとりあえず2回の「猛毒」攻撃を《クトゥーンの侍祭》のような複数回攻撃を受けられるミニオンで受け止めるのも良いです。何の能力もない巨大な「挑発」よりは仕事をします。

ちなみにメカキルボアがありの場合、このヒーローもそれを組めて相性は悪くないのでそれで対抗できます。それは相手のメカキルボアよりも手数が多いですし、相手の《ハジキロボ》のバックアップを先に倒したりもできます。ただしシステムミニオンが多すぎて盤面のスロットが厳しく盤面をロックしやすいです。

《ハジキロボ》のリフレッシュと「無敵攻撃」を活かすことを踏まえると少し工夫が必要で、例えば2体目の「ハジキロボ」は右端において「挑発」を付与すると良い塩梅になります。左端の「ハジキロボ」は連続で2回攻撃するのでその間に倒されないために、「挑発」はわざわざ付与しなくても良いです。こうすれば確実にリフレッシュがかかります。右端に関しては相手から攻撃してもらって何度もリフレッシュするのを狙っています。こうしないと「聖なる盾」の剥がれるタイミングがなくて中央にいるメカを召喚するバックアップの恩恵を受けられません。普通のメカキルボア部隊と「挑発」《ハジキロボ》型のハイブリッドのような感じです。

評価:最高レベルに強い

前のめりな能力が展開の早い環境に合っています。バディ環境では、ゲームの展開が早いです。バディを早く使えるヒーローは遅いヒーローの体力を早急に削りますから。遅いヒーローは早い段階で瀕死になります。ですのでとにかくテンポ重視でごまかして生き残っているだけでも上位に入りやすいです。このヒーローは前のめりな速攻型で削る側であり、ミニオンのトレード能力を高めて戦闘で負けにくくごまかしやすく、トップ4が決まるまでの時間帯を安全に凌ぎやすいです。圧殺されにくいのでリスクが低いんです。その安定性を持ちながらも終盤にも強く1位を狙える点で最高レベルの強さです。