FINAL FANTASY XIIIの魅力を語る【PS3の名作 発売10周年】

ゲーム

発売から10年以上も経過しているPS3ですが、色褪せない名作はいくつもあります。その一つ、ファイナルファンタジーXIIIを紹介します。発売から10周年とのことです。10年前とはいえ、映像は十分に美しいのでレトロゲームのようなものではなく、現在でも気軽にプレイできます。

ファイナルファンタジーXIII | SQUARE ENIX
ファイナルファンタジーXIII

© 2009,2010 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA LOGO ILLUSTRATION: © 2009 YOSHITAKA AMANO

緩急があってわかりやすいストーリー

コクーン(近未来な世界)とパルス(原始的な世界)という2つの対立する勢力があり、それぞれに「ファルシ」という神のような存在がいます。主人公達はコクーンに住んでいたのですが、ある日パルスのファルシに呪いをかけられてその下僕「ルシ」にされてしまいます。敵対勢力の下僕ということになるので、コクーンから追放されます。ルシにはファルシから「使命」を与えられ、これが達成できない場合、「シ骸」というゾンビのような生物に成れ果ててしまいます。使命(運命)と向き合いながら、主人公達はコクーンやパルスを冒険します。

このストーリーに出てくる用語がややこしくて難しいと当時は話題になりましたが、なんのことはなく簡単な話です。ただ、パルスに追放することを「パージ」と呼ぶなど必要以上に用語を増やしていたところはありますね。

ストーリーではシリアスなドラマもありますが、ほっこり癒されたりするシーンもあります。使命を背負っているので主人公達の境遇としては辛いものがあります。ですがそれだけでなくお気楽なコンビであるサッズとバニラが良い味を出していますし歓楽街なんかも出てきたりします。緩急がついているので飽きずに気負わずに楽しむことができます

映画を見ているかのような美しい景色

様々な美しい映像はまるで映画を見ているようです。コクーンは近未来のSF的な世界観でパルスは雄大な大自然。特にパルスはマップが広大になっていてクエストがたくさんあり、チョコボに乗りながらまったりと探索を楽しむことができます。クリア後のやり込み要素ですね。

オーケストラを聞いているかのような素晴らしい音楽

また音楽が素晴らしく戦闘BGM「閃光」は格好良くてサビがくるまで戦闘を終えたくなくなるほど。ちなみに、当時PS3を持っていなかったのですが「閃光」をネットで聞いて本体とソフトを買うことを決めました。「サンレス水郷」なんかはさわやかでみずみずしくて癒されます。朽ち果てた切ないヲルバ郷の「色のない世界」は泣きたくなります。そしてラスボスの音楽の盛り上がりは鳥肌が立ちました。色んなジャンルのハイクオリティな音楽が揃っているので、サウンドトラックは作業用BGMとしても優れています(ちなみにブログを書いている時によく聞いています)。

戦略性の深い戦闘システム

戦闘システムの出来が素晴らしいです。アクティブバトル(ATB)というシステムで、時間と共にゲージが溜まっていき、そのゲージを使って行動を選択します。RPGなのですが行動選択でゆっくり停止して考えるようなものではなく、リアルタイムに戦っている臨場感があります。

敵を攻撃し続けることで溜まっていくチェーンゲージというものが敵ごとに設定されていて、それを溜めきることでブレイク状態になり、大ダメージを与えられるようになります。チェーンゲージは一定時間攻撃しない状態が続くと切れてしまい、また最初から溜めなければならなくなります。

戦闘で使用する3人のキャラクターのロール(役割)の組み合わせを自分で考えて陣形(オプティマ)を組みます。ロールは6種類。

  • アタッカー・・・攻撃力が高い
  • ブラスター・・・チェーンゲージを溜めやすいが攻撃力は低い
  • ディフェンダー・・・相手の攻撃を引きつける盾
  • ヒーラー・・・味方の回復
  • エンハンサー・・・味方の強化(バフ)
  • ジャマー・・・敵の弱体化(デバフ)

このロールを各キャラクターに設定した陣形(オプティマ)を戦闘前に組んでおき(6個組めます)、戦闘では状況に応じてオプティマを変えながら戦っていきます。例えば「アタッカー+ブラスター+ブラスター」のような攻撃型の陣形、「ディフェンダー+ヒーラー+ヒーラー」のような守りの陣形のように。それぞれの陣形に「ラッシュアサルト」や「フェニックス」のような面白い名前がついています。

敵を分析してオプティマを考え、タイミング良く変えていくところがこのゲームの面白さです。カードゲームでいえば自分のデッキを組んでいるような感じですね。試行錯誤していくのが楽しいです。

強力なアルテマを「ディフェンダー+ディフェンダー+ディフェンダー」という防御陣形グレートウォールで凌いでいます。慣れればこのように相手の攻撃タイミングに合わせてオプティマを変えられます。

やりごたえのある難易度

ボス敵は強く、適当な場所にいる雑魚敵ですらも油断ならない強さです(雑魚敵なのに雑魚ではありません)。基本的にRPGにありがちなレベルを上げれば余裕で倒せるというようなものではありません。一応レベルは上げられますが、ステージごとに成長できる上限が決まっていますし、ステータスは戦闘にそれほど大きな影響を与えません。

最も重要なのは、敵ごとに適切なオプティマを考えて用意できるかどうかです。ボス敵には何度も負けることになりますが、少しずつ学習してオプティマを改善することで勝てるようになります。例えば、弱体化魔法を一度に大量に使われて身動きが取れなくなって負けたのなら、守り重視のオプティマを多めに用意したり。力ずくで攻撃するだけで倒すのは無理で、チェーンゲージを溜めてブレイクさせないと勝てないようになっています。つまり、死なないように耐えつつも、チェーンゲージを切らさないように攻撃し続ける必要があり、そのバランスを考える必要があるのです。

デスペナルティはなく、負けたら直前の状態からすぐにリスタートして何度でも挑戦できるようになっているのが良いです。ゲーム設計としては何度も試行錯誤して学習しながら敵を倒していくようです。自分で考えて突破していくので、敵を倒せた時には大きな達成感があります。

多くのやり込み要素

オープンワイドなパルスには大量のクエストがある上に、敵ごとに目標時間が設定されていて戦闘に対する評価があります。同じ敵でもただ倒して終わりではなく、より効率よく完璧なオプティマで挑むことでPS3のプラチナトロフィーの獲得を目指せます。それらのクエストにはストーリークリア上で戦うことのないレベルの強敵も出てきたりして、長時間楽しむことができます。