BANに応じた良い方向性の選び方(22.2パッチ)

メタ

種族には相性があり、BANに応じた方向性の良し悪しを知っておくことで有利な方向性を選択できて完成度の低い部隊でも勝ちやすくなります。22.2パッチ環境での各種族の相性と勢力図、BANを見た時の確認事項、具体的なBAN例を説明します。

BANに応じた方向性の選択は重要

それぞれの種族には、得意な相手や苦手な相手がいて相性があります。苦手な相手がいない種族は、そのBANでは対処が難しい種族となり、その種族自体のパワーが低くてもそのゲームでは強くなります。そういった種族は、部隊の完成度が低くても勝ちやすいため、お買い得です。逆に苦手な相手がいる種族は、完成度が高くなってもカウンターされると1位を取りにくいため、進むと損です。

ですので、BANに応じてゲーム開始時からどの方向性は良くてどの方向性は良くないのかを意識しておくのが重要です。そして行きたい方向性にはにじり寄り、逆に行きたくない方向性からは極力離れます。

この確認は大切な作業なので、マッチングした後のヒーロー選択画面で残り時間がなくなるまでゆっくり確認しましょう。ゲームが始まれば別に行うことが発生しますし、この確認に集中できるのはヒーロー選択画面です。

方向性を左右するのは、序盤・中盤でピックするミニオン

序盤・中盤でピックした種族に進むことは多いので、良い方向性と悪い方向性を確認した後はなるべく良い方向性の種族をピックします。進めば進むほどその種族から後戻りできなくなるので、入り口の段階で選定するのが重要です。

序盤でピックするグレード2,3のミニオン

序盤の5,6,7コイン目に買うグレード2,3のミニオンは方向性を決める要素になります。大抵の場合、方向性はトリプル報酬からの「発見」で確定させますが、それは盤面とのシナジーがあって盤面の強さ(テンポ)を維持できるものでなければならないからです。例えば、全く獣がいない状態から《母熊》は取りにくいです。

最初のトリプルを組む時に盤面にいるのは序盤に買ったミニオンです。ですので序盤のミニオンを選ぶ段階からそれらが方向性の種になるのを意識して、似たような強さであれば行きたい方向性の種族を選んでおきます。

中盤でピックする強いテンポを持つミニオン

中盤の8,9コイン目では体力を保つために強いテンポが必要です。そこで致命傷を負って未来を絶たれるとそのゲームはほぼ負けですので。その時にピックする強いテンポを持つグレード3,4のミニオンはそのままそれが方向性になりやすいです。ひとたび手に入れたそのテンポからは簡単には離れられず(離れた瞬間に盤面が弱くなって死んでしまいます)、手放せないミニオンはそのままそれが方向性となります。

ですので、中盤のテンポミニオンを選ぶときは、それから離れられなくなっても構わないかどうかを考えて覚悟を決めて買います。例えば、《ソウル・ジャグラー》を買うと強いテンポを得られそうな場合、いったんそれに依存すれば離れられなくなるかもしれません。マシンガン型の悪魔部隊は将来性がなくトップ4に入れるか怪しいレベルです。それでも構わないほど差し迫っているかどうかを考えます。

ちなみに、《ソウルジャグラー》が候補になるのは、《ねっとりインプ》《禁固番》のようなそれとシナジーのある序盤のミニオンがいるからです。序盤のミニオンの選択はここにも影響を与えます。

22.2パッチの勢力図

発展性がやや弱い代わりに即効性が高いです。《母熊》《白いクロコリスク》《巨狼ゴルドリン》、どれも即座に強いテンポを発揮します。「断末魔」が多く「蘇り」の付与もあってごちゃごちゃとして手数の多い盤面となり、それで「猛毒」や「聖なる盾」に耐性があるため、マーロックとメカに強いです。特別に苦手な相手もなく安定した種族です。難点としては終盤になって発展勝負になるとついていけない場合があることです。

《乗りカエル》部隊も同じような特性を持っており、こちらは終盤の発展勝負になってもコンボが決まりさえすれば負けない強さがあります。

注意点としては、《インゴウインコ》《巨狼ゴルドリン》《バロン・リーヴェンデア》型になると妙にすっきりとした盤面になって手数が多い特性が失われ、本来有利であるはずのマーロックやメカへの耐性が弱まることです。

ドラゴン

《タレクゴサ》《競売竜ハンマードレイク》で少数の巨大なミニオンを作ります。《プレスターのパイロスポーン》で「聖なる盾」には強いためメカには有利。「猛毒」を持つマーロックにはマンツーマンでトレードされて不利。

マーロック

有利不利がはっきりしていて、BANの影響を強く受ける種族。「猛毒」があるため、少数の巨大なミニオンを作る部隊には強く、ドラゴンや悪魔をカウンターします。逆に手数が多い獣やメカには不利で、特にメカキルボアが非常に苦手で、メカキルボアは安定していて人気もあるため、それがいれば強くけん制されてマーロックには進みにくいです。それらがいない場合、大したスタッツがなくても「猛毒」マーロックに《献身の英雄》《バロン・リーヴェンデア》を添えた部隊に対処するのは難しいため良い選択となります。「猛毒」によるトレード能力の高さで良く回っているエレメンタルからも大ダメージを受けにくいため、粘って終盤の発展性で勝負に持ち込めます。

晩成型で終盤の発展性は抜群。通常は《ブラン・ブロンズビアード》がいなければ十分に発展できません。「聖なる盾」「猛毒」を持つ《アマルガドン》を量産するところまでいけば1位を取れます。

悪魔

特に強みはありません。《終魔通予言者》や《腹減りフェルバット》を取った場合に進む種族。巨大な《貪るウルズール》だけでは戦闘要員の頭数が不足し、《腹減りフェルバット》の発展性は十分ではなくそのままでは未来がないので何か他の種族とミックスさせる必要があります。《SI:セブリ》《マイエクスナ》などの「猛毒」で戦闘要員を増やしたり、部隊そのものを少しずつマーロックに移し替えたりします。

メカ

キルボアがあってこそ強い種族で、セットで使います。キルボアがBANされていればあまり行くべきではありません。即効性があってパワーもそこそこですが、BANの影響を強く受けます。苦手な獣とドラゴンがいなければ活躍できます。

《ハジキロボ》《宝石割ルボア》《地響き使い》部隊は、アタックを上げた「聖なる盾」で何度も攻撃するので「猛毒」に有利。それを上回る手数を持つ獣には不利。

《オメガバスター》《バロン・リーヴェンデア》型にキルボアは必須ではありませんが、なければ《ザップ・スライウィック》の対策がしにくくなって終盤に問題を抱えます。

海賊

強みがなく、簡単には進めない種族です。「猛毒」にも「聖なる盾」にも弱いです。特にメカキルボア部隊相手が厳しいです。

エレメンタル

《閃光のライトスポーン》は、入手時期の早さ・発展性の高さとその速度、どれを取っても申し分がなく最強の方向性です。巨大なスタッツに加えて「聖なる盾」「疾風」と横薙ぎ攻撃を備えていて隙が無く特に苦手な相手はいません。エレメンタルがBANされていない場合、これを目指すのが第一目標です。

BANを見て《閃光のライトスポーン》を入手しやすいのか、活用しやすいのか、その確認が重要です。このミニオンはグレード1回しをしてトリプル報酬から狙うため、グレード1に経済的なミニオンがどれほどいるかで入手のしやすさが決まります。活用のしやすさは、「断末魔」で頭数が増えるミニオンの多さ、つまり獣・悪魔・メカがどれほどいるかで決まります。

キルボア

種族単体に強みがなく、進まないほうが良い種族です。「猛毒」にも「聖なる盾」にも弱いです。優秀な種族がBANされていて、進むべき方向性が見つかりにくいゲームでは候補となる程度。グレード2,3のミニオンのテンポは良いです。

ただし、サポートとして優秀な種族。「血の宝石」でどんなミニオンも育てられるため、通常育てにくい種族を持たないミニオンなどを育てて《ザップ・スライウィック》に強くしたり、細かいスタッツの調整をしたりできて便利です。

BANの確認事項

ドラゴンマーロック悪魔メカ海賊エレメンタルキルボア
「仇討」の使いやすさ
メカキルボア部隊の使いやすさ××
グレード5「発見」でも良いか
グレード6のテンポの強さ
「猛毒」の多さ
《ザップ・スライウィック》対策

獣・悪魔・メカ・エレメンタルが、大きな影響を与える重要な種族。逆にドラゴン・海賊はいてもいなくてもあまり関係のない種族。

「仇討」の使いやすさ

バリューの高い「仇討」が有効なゲームではそれをいかに早く手に入れて使えるかで勝負が決まります。悪魔とエレメンタルにいます。最強の《閃光のライトスポーン》も含まれています。「仇討」が使いやすい場合は、グレード1回しのコインカーブが有力になります

使える条件は以下です。

  • 入手時期が早いこと
  • 盤面に「断末魔」「蘇り」などの頭数が多くいること
  • 体力に余裕があること

早く入手することが大切です。遅いと先に入手しているプレイヤーとの競争で負けたり、バリューを出し始めてから売るまでの時間が短くなってあまりバリューを出せなかったりしますから。具体的には9コイン目以降にグレード4を回って普通に売られているものを買うのでは遅すぎます。かといって7コイン目までにグレード4に上げると体力を失いますし盤面の頭数も少なくなってうまく使えません。したがってグレード1を回してトリプルから7コイン目、遅くとも8コイン目に配置して使います。この動きに必要なのは経済的なミニオンと頭数のあるミニオンです。この2つが揃っていないと運用するのは難しいです。

獣・マーロック・エレメンタルにいる経済的なミニオン、《野良猫》《マーロックのタイドハンター》《ウレメンタル》はグレード1回しでトリプルを組む材料として優秀で、「仇討」を入手しやすくします。これらが少なければ良いグレード1回しにはなりません。《クトゥーンの侍祭》《マイクロマミー》のような経済的ではないミニオンでトリプルするのではコイン効率が悪く、トリプルで良いミニオンを引けるかどうかの負担が大きくなりますから。さらにトリプルして合体すれば仮に「仇討」を引けてもせっかくの頭数が減って本来の役割を果たせません。

入手したあとの「仇討」の使いやすさは、獣・悪魔・メカがどれだけいるかで決まります。これらに「断末魔」などで頭数を増やすミニオンが多くいます。これら以外で使いやすいのは《クトゥーンの侍祭》《海の荒くれ》ぐらいです。特にメカはグレード1に高いパワーの《マイクロマミー》、相性抜群の《自己増殖型メナス》《マジウザ・オ・モジュール》がいるため重要です。3種族のうち、2種族以上がBANされていれば「仇討」は使いにくいためグレード1回しの優先度が下がります。ただし獣・悪魔のみBANでメカがいてエレメンタルもいる場合は積極的にグレード1回しをして「仇討」を狙います。メカは特別に「仇討」と相性が良くバリューの高い「仇討」を引けなくても《メカーノ戦車》という逃げ道もあるからです。

メカキルボア部隊の使いやすさ

メカキルボア部隊は即効性が高い割にパワーが高く1位を取れないわけでもないので優秀であり、候補にする方向性です。それが使えるかどうかとそのカウンターとなる獣・ドラゴンがいるかの確認です。獣・ドラゴンがいなければとても良い方向性です。逆にそれらがいる場合、人気のメカキルボアをカウンターできるのでごちゃごちゃとした獣やドラゴンは良い方向性です。特にドラゴンはマーロックが苦手ですが、メカキルボアがいればそれにけん制されてマーロックに進みにくくなるため、使いやすくなります。

グレード5「発見」でも良いか

グレード5の獣には《母熊》《白いクロコリスク》という強いテンポと良い方向性を兼ね備えたミニオンがいます。もしグレード1回しからのグレード4「発見」をしなかった場合、トリプルからグレード5「発見」でも構わないかどうかの確認です。獣がいなければグレード5はリスクが大きいのでグレード6「発見」が候補になります。

グレード6のテンポの強さ

悪辣提督イライザ

グレード6に強いテンポを持つミニオンがどれくらいいるかの確認です。トリプルからの「発見」をグレード5にするか6にするか迷ったときの指標です。即戦力として優秀なミニオンが多ければリスクが減り、強気にグレード6を選択しやすくなってグレードを上げるメリットを得やすくなります。

「猛毒」の多さ

「猛毒」を持つ獣・マーロックがいなければ、巨大なミニオンへの対処が難しくなり、少数の巨大なミニオンを作る部隊に進みやすくなります。

  • 《タレクゴサ》《競売竜ハンマードレイク》軸
  • 《憤怒の織屋》軸
  • 《貪るウルズール》軸

《ザップ・スライウィック》対策のしやすさ

キルボアがいれば、《バロン・リーヴェンデア》などを育てて《ザップ・スライウィック》の対策ができるので、《バロン・リーヴェンデア》軸の部隊は終盤になっても心配事が少なくて済みます。以下のような部隊に進みやすくなります。

  • 《巨狼ゴルドリン》軸
  • 《乗りカエル》軸
  • 《オメガバスター》軸
  • 《海の荒くれ》《悪辣提督イライザ》軸

キルボアがなければ、《萌芽の栽培家》でしか無種族の「挑発」を持たないシステムミニオンを育てられなくなり対策の難易度が格段に上がります。

BANの具体例

具体的なBAN例で実際に考えることを紹介します。

BAN:ドラゴン・海賊・キルボア

いてもいなくてもどちらでも良い種族がBANされていてBANの影響がほぼありません。「仇討」争奪戦です。獣・悪魔・メカ・エレメンタルの主要な種族が全て使えるので、求められる部隊のレベルは高いです。経済的なミニオンである獣・マーロック・エレメンタルが全て存在する上、マーロック・エレメンタルには終盤の爆発力もあり、《フックタスク船長》《ジャンディス・バロフ》のような強いヒーローは良く回ります。強い方向性を思いっきり回さなければ生き残れません。ちょっとしたテンポ重視の部隊では厳しいので《ダンシン・ダリル》などは止めておいた方が良いです。

グレード6のテンポは強いです。

BAN:獣・マーロック・キルボア

経済的なミニオンが少ないゲーム。《閃光のライトスポーン》は存在していますが、早期に入手するのが難しく使いづらいです。「猛毒」を用意するのが難しい(《横死の胞子》と《アマルガドン》のみ)ので、《憤怒の織屋》軸もあり。《終魔通予言者》からのビッグデーモンそのままでも問題ありません。

グレード6のテンポが強いので適当に即戦力を投下する流れもありです。

BAN:獣・悪魔・メカ

「断末魔」が少ないゲームです。《閃光のライトスポーン》は存在していますが、頭数を増やす「断末魔」がほぼおらず実際には使えません。主要な種族がおらず求められる部隊のレベルは低いです。ドラゴンぐらいしかまともな方向性がなく、それに強いマーロックは良いです。

グレード6のテンポは弱いです。

BAN:獣・ドラゴン・エレメンタル

メカキルボアが良い方向性です、苦手な獣・ドラゴンがいませんから。メカキルボアに弱いマーロックに行かないように注意。

グレード6のテンポは強いです。

BAN:獣・メカ・エレメンタル

獣・メカがいないため、手数を増やす「断末魔」と横薙ぎ攻撃がありません。メカキルボアもいないので、マーロックが良い方向性。「猛毒」「聖なる盾」軸(マーロック5体+《献身の英雄》トリプル+《バロン・リーヴェンデア》)への対処が難しいゲームです。それらに弱い悪魔やドラゴンには行かないように注意。

主要な種族がいないので、方向性を定めにくく求められる部隊のレベルが下がります。全プレイヤーがあまり強くなくなります。テンポ重視で体力を守ることに終始しても問題ありません。どのみち方向性を定められないのなら、最初から諦める作戦です。

BAN:悪魔・海賊・エレメンタル

メカキルボアが使えますがカウンターも存在していて、手数の多い獣はもちろん、ドラゴンも良いです。マーロックはいますが、メカキルボアにけん制されて使えませんから。このじゃんけんでは、マーロックが不利です。というのも、メカキルボアからすれば、ドラゴンはそもそも進むのが難しくて組まれないことも多いですし、当たっても即座に殺されるわけではありません。それに比べてマーロックからすれば、メカキルボアは人気で組まれる確率が高い上、当たったら致命傷を負うのでそのリスクは冒せません。