志望校を低く設定するのが安定する戦い方

テクニック

ミニオンの品質・方向性・最終盤面の良し悪しを志望校だとすると、それはなるべく低く設定する方が良いです。というのも適当な学校に入ったからといって負けるかというとそうでもないですし、もし入れる学校を蹴ってどの学校にも入れなかったとしたら8位だからです。とりあえず入れる学校に入っておいて、上を目指すのはそれからでも良いです。それは具体的にどういうことかを説明します。

序盤は1戦1戦を妥協せずに競り合う 4~7コイン目

1戦負けても良いとコインを節約してテンポに振らなかった場合、そのテンポの損失は1戦だけでは済みません。大体は永遠にテンポで追いつけず、ずっとダメージを受け続けます。それで9コイン目あたりにはすでに死にかけます。なぜこうなるかというと対戦相手もそれぞれ競り合うように毎ターン盤面をアップグレードするので、次のターンに頑張ったからといって簡単には追いつけないからです。

そういう風に競り合ってくる人がいるのがレベルの高いロビーの特徴です。競り合ってくる人がそこでエネルギーを使い果たして終盤に弱い盤面になっているかというとそんなこともなく、むしろゴリゴリに強い盤面になっています。テンポに振って体力に余裕があれば、より強力な方向性に進めますし。体力がなくなると生き残るために必死になって選択肢が狭くなり、レベルの低い方向性でも進むしかなくなります。序盤から低い目標を掲げている方が最終的な到達点は高くなりやすく、逆もしかりです。

そもそも決勝戦はマッチアップが決まった時点で勝敗がついていることが多いです。つまり片方が片方よりも大差で強くて、「もう少し良く回っていたらひっくり返った。」というほどの差ではないんです。であれば、序盤から保てる体力の大きさ(下位負けのしにくさ)の方が細かい経済性よりも価値が高くなります。

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例えばこの盤面で、《ミナジェリのマグ》は《ウレメンタル》と比べてたった+1/+1のスタッツの差。それよりも1コインを温存できる《ウレメンタル》で良さそうですが、そうではないんですね。

なるべくグレードの早上げをせずに来ているミニオンを買う

5コイン目のグレード2のミニオン、もしくは8コイン目のグレード3のミニオンです。特に5コイン目は、相当に酒場が悪い場合でない限りは容易にグレードを上げない方が良いです(もしくはメカ・キルボアがいる時)。そして相当悪い場合は明らかにそうであると分かるので、迷うことはありません。迷っているということは品質が際どいことを意味するので、留まる選択肢が有力になります。この場合、相手がグレードを上げているなら上げます。ただしもし品質が良い場合は、相手が上げているからといって無理に付き合う必要はありません。基本的に早上げはテンポでいったん劣る悪手で、引きが悪い時にやむを得ずやる動きです。一度テンポで劣れば簡単には追いつけずに次の戦闘、そのまた次の戦闘としばらく後を引きますから。

また、5コイン目に際どいミニオンを蹴ってグレード3に早上げして志望校を高くすると、どんどん高くなっていきます。つまり次のグレード3の酒場ではさらに妥協はできなくなり、微妙なら6コイン目グレード4の早上げです。早上げしてグレード2の微妙なミニオンを買ったりすればゲームエンドですし。こうなるとかなり形勢が悪いですね。そうならないように最初から志望校が低くなるように導いて目標を抑えてプレイすること。その最初の入り口が大事です。高い方向に導くとどんどんリスクが大きくなって、引きがついてこないと8位になりますし。そうやって悪くない盤面で体力を高く保つゲームを繰り返すこと。それでその後良い引きがきたら勝負にいけますし、そうでないならそのまま粘れるわけです。良くて1位、悪くて4位のような戦い方です。

この盤面だと、メカキルボアロビーなので目標を高く持つならグレード上げです。ただ酒場に悪くないミニオンが2つも出ています。こういう提供される悪くないミニオンを取って大失敗にならないゲームを繰り返すと良いです。ここでグレード2に留まるようなプレイをすると大抵結果は良いです。それも3~4位のように粘ったような結果ではなく1~2位になる印象。

可能なら中盤で思い切りテンポを出して大ダメージを与える 8~9コイン目

8コイン目は1リロールしてみても1体も良いミニオンが酒場にいなかった場合、それ以上リロールするのはリスクが大きいので7コイン払ってグレード4に上げることが多いです。もしさらにリロールして酒場がひどかった場合はゲームエンドですからね。こういうどうしようもない状況の弱いプレイヤーに強いテンポを出して大ダメージを与えるというこの中盤の暴力は、厳しいロビーの特徴です。ここで強く叩かれると選択肢がかなり狭くなってほぼ身動きが取れなくなります。ある意味その段階で倒されているようなものです。序盤から競り合い、8コイン目付近でこの暴力ができて、かつ強烈であるのが強いプレイヤーです。これをするためにはリロールせずに良いミニオンが来る引きの良さとテンポの出る組み合わせを見逃さないことが必要です。

8コイン目付近にこの暴力の直撃を受けると瞬殺されやすいので、特に要注意な時間帯です。その付近で相手がグレードを上げていなくて、悪くないミニオンが酒場にいる場合は念を入れて盤面を強化する方が良いです。「グレードを上げるのがカーブ的には綺麗だけど、危ないかもしれない。でも上げたい。」と言った感じの時は、大抵上げない方が良いです。迷ったら上げないこと。上げていたら大変なことになっていたというケースが多く、過去の苦い経験から良い勘が働いているんです。トリプルの「発見」でグレード5か6で迷った時も同様で、迷ったら低い方を取ります。迷っているということは上に行けるほど盤面が強くないということ。迷いがないほど強いと感じる盤面でちょうど引き分けぐらいの強さくらいです。それを下回っているということは大ダメージを受けるサインです。

トリプルを組めない時の戦い方 10コイン目以降

9コイン目付近でトリプルをスムーズに組めたら、プレイは簡単です。盤面から欲しい高グレードミニオンを考えてグレード5「発見」かグレード6「発見」かを選ぶだけですから。そうではなくペアがあるのにトリプルが来ていない時は難しくなります。

グレード5にポン上げは即死コースになりやすい

9コイン目はトリプルを探してまず1リロールするのは確定として、それでもダメだった時の話です。グレード5に上げるとトリプルを見つけにくくなりますし、《厨房の悪夢ノミ》のような方向性となるミニオンが来ますがどれもグレード5に上げてから使うには遅いからです。グレード5や6の方向性ミニオンは基本的にそのグレードで普通に売られているものを買って使うのではなく「発見」でそれより下のグレードで使います。にも関わらずそれは酒場としては「良い」に該当するので蹴ることもできないんです。それを蹴るのであれば何を買うのかという話になります。

そうするとその間に合っていない方向性ミニオンを使い込むためにトリプルを探す余裕もあまりなく、ペアを崩していくことになって盤面の形がとても悪くなります。ペアは本来良い形ですが、それを微妙な間に合っていない方向性ミニオンと入れ替えているだけ。盤面のアップグレードになっていないんです。ペアがあるならそれを解決できない限りは良い動きになりません。つまり盤面と時間帯にマッチしていないグレード5に受けがない状態で、そもそも上げるのが良くないということです。

したがってグレード4に留まる

これはスムーズにトリプルを組める場合に比べたら足踏みをしていることになって形勢としてはもちろん悪いですが、打てる手としてグレード5に上げるよりは良いです。

トリプルを探しつつ、テンポミニオンで盤面を地道に強化するんです。そうやって時間を稼いで、トリプルが見つかったら酒場を凍結してグレード5に上げ、次のターンにグレード6「発見」をしたりします。トリプルがそのまま見つからないこともあります。そうするとテンポミニオンで盤面を埋めるためにペアをどんどん崩していくことになりますね。それはかろうじてトップ4を目指すような微妙な部隊になりますが、来ているカードで盤面が最も強くなるようにプレイできていることになるのでプレイとして悪くありません。グレード5にポン上げするプレイと比べると、ペアを諦める点は同じですが、テンポの維持に加えてテンポ専門の部隊に成り下がれる選択肢を得ることが可能です。2段構えの守りになっています。

ちなみに盤面がとても強い場合はグレード5に上げても問題はありません。特にペアがない場合は逆に上げないといけません。テンポがすでにあってペアもないのなら、グレード4で足踏みをする理由がありませんからね。グレード4に留まる話でしたが、獣がいるロビーですでにグレード5に上げている状態でも同じことが言えます。グレード6に上げずに5に留まるといった具合です。

スタッツを成長させるミニオンは少し遅めでも使いだす

《アッゲム・ソーンカース》のような発展型のミニオンは、「ちょっと間に合ってないかも。」ぐらいの少し遅い程度であれば使いだす方が良いです。明らかに遅ければ迷わないはずで、迷っているぐらいなら負けるかもしれないとしても、それでも使っていく方が堅実だからです。もしそれを蹴ってその後何も来なかった場合、大失敗になります。そういう大失敗部隊は、「ちょっと間に合ってないかも。」ぐらいから使い始めている人の部隊にも負けますし。より相手よりも妥協して相手よりも志望校を低くすると堅実です。