現状、バグが放置されていて品質は低い状態です。ゲームシステム自体の出来は良くバランス調整も素晴らしいのですが、収益化が出来ていないので投資できる資源に限界があるのが原因かもしれません。このまま収益化されないなら品質の低い状態がずっと続く可能性があるので、それについて書きます。
バグが放置されている
以下のようなバグがずっと放置されています。これらはプレイに大きな支障をきたすものです。
- 試合中に固まって動かなくなる、再起動すると試合が進んでしまっている。
- 雇用フェイズの残りコインの表示が、数字と画像で異なっている。
このような重要なバグは、カードゲームの方で体験したことは少なく、あったとしてもすぐに修正されて安定した快適なプレイができていました。これはある意味当然で、カードゲームではパックが売れて収益化ができているので、早急にサービスを改善するモチベーションが高いからです。良いサービスには必ずそれに見合ったコストが必要になります。だからバトルグラウンドにバグが多いとしても、課金要素がない状態ではそれに見合ったサービスというだけで特に問題はありません。
バトルグラウンドの収益化
バトルグラウンドで収益化できそうなものはというと、ヒーローのゴールデンスキン・ゲームボード・エモート・エフェクトなどです。これらは同じゲームジャンルのチームファイトタクティクス(TFT)やオートチェスでは課金要素として扱われています。ただしヒーローに関しては種類が多い上に毎回使うものは異なりますしアップデートでの出入りもありますから課金要素としては微妙です。他もあまりぱっとしません。それ以外だと闘技場のように1回プレイするごとにゴールドを要求することです。
Blizzardは今のところ収益化する発表はしていません。
収益化しなくてもBlizzardが得られているもの
バトルグラウンドの収益化をしていないからといってBlizzardが得られているものが全くないわけではありません。企業であるBlizzardにとってやることが得であるからやっているんです。その一つが、ハースストーンを引退したり他のゲームに流れたりしていた人を引き戻せることです。
カードゲームモードの人気が低迷していそうだった頃に、オートチェスというゲームジャンルが生まれて多くの有名プレイヤーがそちらに流れました。このまま一気に客を奪われてしまおうかというタイミングでバトルグラウンドが発表され、ハースストーンに戻ってくるプレイヤーも出てきました。バトルグラウンドをプレイすれば一緒にインストールされているカードゲームにも目が止まってプレイする機会(課金する可能性)が出てきます。
Blizzardとしてはバトルグラウンドはできれば発表したくなかったはずです。収益化できているカードゲーム一本でやっていく方が利益は大きくなります、収益にならず経費を生み出すバトルグラウンドはお荷物ですから。ただそのお荷物を背負うことでより大きなマイナス(オートチェスジャンルに客が流出する)を防ぐことができるのであれば、それをやるべきです。他に奪われるくらいであればとりあえず繋ぎ止めておくための、お金のかかる防波堤のようなものです。
まとめ
収益化しなければ品質はあまり良くなりません。しかしBlizzardは収益化をせず、収益化をしていなくても得られているもの・運営していく理由を持っています。だからこのまま収益化がされないならば、品質が改善されない状況はずっと続くかもしれません。