集中力を維持することが、満足のいくプレイをして楽しい時間を過ごすために必要です。そのためには3ゲームを1セットとして休息を取りながら4セット程度行うと効率が良いのでその方法を紹介します。
集中力を保つのが目標
なぜこの方法を行うかというと、集中力を保ってハイクオリティなゲーム体験の割合を増やすためです。勝ち負けに関係なく、集中できた自分に満足できる楽しい体験を増やすのが目標。
バトグラには集中力を必要とする要素がたくさんあります。
- 限られた時間で素早く作業する。
- テンポ・バリュー・残り体力などの要素を複合的に考えて、脳のメモリを広く使う。
- 1つのことを深く考える力より、広く多くのものに気付く注意力を要する。
- 決断するのにエネルギーを要する。
だから疲労や注意散漫で集中力に欠けると、プレイレベルが同じプレイヤーとは思えないほどガタ落ちします。注意力とエネルギーが不足するので、局所的にしか見られなくなり、複数の要素を繋げて統合的に考えられなくなります。つまり考えられなくなります。考えている時にふと気づけば、
あれ?え?これ何のためにしているんだっけ?
将来のプランと関係ある?そもそもプランはある?
という感じで突然訳が分からなくなるんですね。
- 将来のイメージや計画性がないので行き当たりばったり。
- 周りのプレイヤーの動きを気にしすぎたり、動きに自分本位さがなくなったりして、用心深さとダイナミックさがちぐはぐ。
そういう状態だと当然負け続けます。
方法
集中している状態とは、そのゲームの内容以外のことを全く考えていない状態。それを妨げるものを頭から追い出しつつ、適度に休息を取って疲労しすぎないようにする工夫です。
一日、3ゲームを1セットとして4セット程度行います。なぜ3ゲームで区切るかというと、1ゲーム30分程度で合計90分、それくらいが集中力を維持できる時間の限界で休憩が必要になるからです。全体としても、12ゲームぐらい行えば疲労や飽きが出ます。
1ゲーム終わるごとに席を立ち、トイレに行ったりします。トイレでなくても、とにかく緊張状態をいったん緩めて区切りをつけるために少し動きます。集中した後はそれを緩める瞬間が必要で、でないとまた集中できません。弓のように、一度強く引いて放ったら弛緩して、また強く引きます。この時間を含めて1ゲームにつき30分程度です。セット中はバトグラ以外の行動は最小限にします。3ゲーム終わったら、何か軽く飲んだり食べたり、散歩やスクワットなど少し運動したりする15分程度の長めの休憩を取ります。これらを合計すると1セット2時間ぐらいかかります。
ポイント
余計なものを脳に入れない
1セット目はウォーミングアップで、2~3セット目あたりで集中力が高く、それ以降は落ちていきます。勝ち負けで見ても、1~3セット目で勝ちやすく4~5セット目で負けやすいです。できるだけ集中力を長続きさせるためには、バトグラを始める前・ゲーム間・セット間にバトグラ以外の余計なことを考えない方が良いです。日常の雑事やニュースのような、意識を消費するようなものを見聞きするのを避けます。頭の中が綺麗ですっきりとした状態でプレイするためです。
セット間の休憩で飲食するときは、パソコンやスマホを使いません。使うとTwitter・Twitch・YouTube・ニュースを開いたりして、情報収集をして頭の中を散らかしてしまって休憩になりません。バトグラに関することからも離れます。外の景色を見たりして、既にある情報の処理と休息に充てます。
ゲーム間の休憩でも、動作は最小限にします。ハースストーンのクライアントはフルスクリーンで立ち上げたままでブラウザを立ち上げたりはしません。ワイヤレスイヤホンをしているなら、それはつけたままです。ちょっとした余計な動作で集中のリズムが切れてしまったりしますから。
前のゲームのことを次のゲームにまで持ち越して考えない
これが最も重要。ゲーム中にそのゲーム以外のことが気になると、そこにメモリを取られて集中力が落ちます。その意識を消費してしまう最大のものは、前の負けたゲームについて考えることです。敗因の分析というよりは、負けたことによるイライラのような焦りや負けた分を取り戻したい感情です。たくさん負けが続くときがあるのはこれが大きな原因の1つです。現在のゲーム以外のことがメモリを消費して十分なエネルギーを現在のゲームに注げないから、負けやすいです。逆に勝ちが続くときがあるのは、集中を妨げるそういったものがないからです。
悪い状態を避けるには、ゲームが終わったら次のゲームに入るまでにそのゲームのことを完全に消化しておくことです。消化が不十分だからずっと頭の中でくすぶるわけです。ちゃんと消化しましょう。
具体的には、勝っても負けてもすぐにプレイボタンを押すのではなく、いったん戦績詳細を開いて最終盤面を見ます。そこでそういう結果になった原因、良かったこと、悪かったことを振り返ります。その後、その戦績詳細画面を開いたまま、いったん席を立ってトイレなどに行きます。特に負けてすぐにプレイボタンを押したいときは、行きたくなくても行く方が良いです。そこで前のゲームのことがまだ振り返り足りなくて湧き出てくる場合、振り返ります。そうでない場合は、何も考えずに休みます。余計なことは考えません。それで席に戻ってもう一度最終盤面を見て、それでそのゲームのことは終わりにするんです。
終わりっ。
と実際に声に出して言うのも良いです。右手を宣誓のポーズのようにモニターにかざしながら言うと効果がアップします。自分なりの終わる儀式があると良いです。
そうしたらプレイボタンを押します。その時、頭の中は何も入っていない空室になっていますね。前のゲームの荷物は入っていなくて、全てなくなっていますね。まだあれば、それはもう消化済みで終わっているものなので外に出しましょう。
マッチングが完了したら、普段色んな方向にバラバラに向いている意識を、全てゲームにビシッと向けます。
セット間に食事をする場合、長く休みすぎない
昼食や夕食を挟む場合、そこで休みすぎて完全にスイッチがオフになってしまうと、再び集中のスイッチを入れられなくなりやすいです。そこは休息なので弛緩して良いのですが、弛緩しつつもバトグラに取り組んでいるアクティブな気分はバックグラウンドでかすかに維持しているような感じだと良いです。しっかり休みつつも手早く、勢いは途切れさせないのが後半のセットに繋げるコツ。大体1時間ちょっとぐらいまでで済ませるのが良くて、1時間半以上だと休みすぎです。
掃除・洗濯などの家事は、終盤に疲れてきたときの良い気分転換になる
家事は1~2セット目の元気なときにやっても疲れるだけです。3~4セット目終わりあたりになると疲れたり飽きたりしてきますが、そこでセット間に家事を入れると単純な運動が気分転換になって便利です。元気なときにやるのはもったいないので、そういう軽作業は疲れてきたときのために残しておきます。買い物や用事なども同様です。
特に掃除機をかけるとすっきりします。負けたときにたまった悪いものを吸い出すイメージで行います。部屋にある小さなゴミ箱を空にするときも同様の効果があって、これはゲーム間にほとんど既に空でも行ったりします。
洗濯機は要注意で、必ずバトグラに取り組んでいる時間帯には使わないようにしましょう。ゲーム中に洗濯機を回してゲームが終わったら干す、というのは悪いです。というのも、ゲーム中に洗濯機が回っているとそれが気になってそこに意識を取られますし、洗濯が終わってピーピー鳴るとその瞬間に集中が切れるからです。ちょっとしたことが原因で集中は切れるので、そういったものをできるだけ排除します。洗濯機は食事休憩などの長めの休憩を取るときに回して干すまでやってしまうか、バトグラに取り組まない時間帯に使いましょう。
終了の判断
3セット目まではまずできますが、4・5セット目は必須ではなくいつ終わっても良いです。あまり時間がない人も3セットで十分です。後半はクオリティが下がって、3セット目までのようなハイレベルさはなくなりやすいですし。
疲れはじわじわくるというより、突然電池切れのようにふと現れます。
あれ?うまく考えられない。
ああ、疲れたかも。
となったらそれまでです。
目標は集中して満足する時間を過ごすことなので、それが難しいならやる価値がなくなるので無理せず終わっても良いです。集中していない、だらだらとした気付き・学び・楽しさがないゲームには続ける価値がありません。仮に負けてレートが減って取り戻したいと思っていたとしてもです。その日は負けた、それで終わりで問題ありません。そこを無理に続けて無意味な時間を過ごすなら、それは問題です。
疲れてくると、疲れているかどうか自分を省みるエネルギーも不足してきて、終わる判断がしにくくなります。疲れていたら負けやすいので、それでイライラしてモチベーションは上がっているかもしれません。結果として無理に続けてしまいやすいです。
だから、後半のセットでは少しでもうまく考えられない違和感があったりイラッとしたりしたら終了します。ちなみに前半のセットでイラッとすることはあまりありません。そうなるのは、疲れてきているからです。
この記事に書いたことは、この本で学んだことをたくさん含んでいます。より集中するためにはどうしたらいいのか知りたくて読みました。参考になって面白かったです。難しくなくて軽いので2~3時間でサクッと読めます。バトグラする時間をうまく作れない人にもオススメ。